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月別アーカイブ: 5月 2012

顔面麻痺の治療

今年2月に顔面麻痺になり、入院もしたけど、結局、全く動かないままだった。もうすぐ5月も終わるけど、何も変化はなく、東京医科大学病院からは、手術を試してみることも勧められる。が、手術はあくまでチャレンジみたいなものだそうで、やってみないと分からないとの事。それよりも、全身麻酔や後遺症が心配だった。相方には、リスクが少しでもあるなら、このままでもイイよと言われる。「歪んだ顔が好きだよ。」って言ってくれる。相方の深い愛情に触れて、手術はしないことにした。が、やはり動かない顔は、自分では、とても好きになれない。鏡に映ったり、写真を撮られたのを見ると、ギョッとする。自分じゃないみたいなのだ。特に、表情をつけると、ますます顔が歪む。ニコニコしてる時に、不意に鏡に笑顔が映ると、もう笑えなくなる。

中学生の頃、「人間失格」を読み、冒頭に登場する「仮面の少年」が自分自身のようで、すごく驚いたことがある。どうすれば大人が喜ぶかを観察し、表情や言動を意図的に変えて、周りを操る事を、自分自身がやっていたからだ。絵画コンクールでもいつも一位だったのは、大人や審査員が喜ぶ絵を知っていたからだ。そして、それは最近まで続いた。どうすれば、まゆげひとつの動きで、人の気持を操れるのか知っていたし、そんな事を、映画の演技指導にも応用できていた気がする。

しかし、今の相方と巡り会ったり、役者との触れ合いで人を信じられるようになった。初めて「人間」になれた気がした。そうしたら、今度は、顔面麻痺になった。感情を素直にだせるようになった途端に、それを封じられた。嬉しいのに、歪んだ顔になるのだ。

写真を撮りながら、どうすれば歪まないか研究しても、難しい。もう無表情の仮面のままでいることが多くなった。自業自得という言葉で、なんだか妙に納得する。

現在、準備中の「教室」の主人公も、似たような感じの運命を辿る。醜い烙印を顔に刻まれるのだ。脚本が先だったが、よく自分の脚本は、予言することがあるので、今回もそうなのだろう。まさに、脚本をもっと深く理解しろと神様が言っているかのようだ。

今日から、鍼治療を開始した。ビリビリ電流を流している。うまくいけばいいんだけどなと思う。映画をちゃんと作れば、動いたりして。そうなればいいな。

(写真:麻痺しているので、目が閉じないのです。)

 
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投稿者: : 2012年5月21日 投稿先 雑談

 

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カメラワーク考察

アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督作品を初めて観たのは、「21g」だった。自作「SPICA」で求める演技について、主演の鈴木薫を劇場に連れていった。ナオミ・ワッツの演技を見せる為だったが、自分は、イニャリトゥ監督の思想性に強く惹かれた。「バベル」も好きだが、やはり一番は「BIUTIFUL」だと思う。国内では、ブルーレイ化されてないのが、すごく不満だけど。

手持ち撮影の印象が強いので、演出はしてなくて、その場での役者の行動を記録してる感じなのかなと思っていたら、かなり細かく演出しているみたいで、役者にかかる負担はすごく大きそうだった。何度も繰り返し、演出し、演技し、カメラワークを修正するんだろう。編集段階で、すべての映像素材をさらに吟味しつなげていく。

自分は、「眠る右手を」ではカメラを尊重した。役者をミリ単位で固定し、動きを制限した。草野康太からは不満が漏れた。自分自身が役者や人間を信じていなかったからで、話も寓話的すぎた。役者に自由に演技させるのは、「SPICA」の時のエチュードを目撃した時からだ。現場で起きる奇跡的な瞬間を見てしまうと、それをなんとか記録したいと思う。しかし、奇跡はなんども起きなかったと思う。ただ、役者を信じる心を持てるようになった。自分の中に、愛を見つけた。冷たい心しかなかった自分だったのに、映画を作ることで、ようやく人間になれたと思う。

今回の「教室」は、リアリティと寓話性の融合した話で、カメラワークは、どちらの意味も持たなければならない。手持ちカメラの醸しだすリアルな空気感だけではダメなのだ。時として、オペラシーンも介入するし、神話性を持つシーンもある。非常に難しい演出の舵取りをしなければならない。

そんな時に、やはり「BIUTIFUL」演出は参考になる。死者の魂を見るシーンや、思想の神話性はとても魅力的だ。ただ、「教室」は更に寓話性を強く打ち出す、どちらかというと舞台的なシーンもある。やっぱり難しいなと思う。映画なのに、たまに舞台だなんて、ミュージカル的で興ざめさせかねない。しかし、映画でなければならない。映像でしか表現できない、映画でしか表現できない、白川幸司でしか表現できない領域があるはずである。

絵コンテを描かねば。ロケハンして、更に絵コンテを詰めていく。まあ、既に脚本を書いてる時点で、かなりの映像化は終えているが、もっと熟考しなければ。

熟考といえば、もう手直しは要らないかなと思っていた「教室」脚本も少し修正して、また良くなった。なんだか、最初から「そうなる」んでしょ?みたいな感じで変更する。自分ではなく、映画の神様に筆を動かされている感覚。毎日、真摯に脚本に打ち込んでいると味わうことの出来る不思議な感覚がきているのだ。この高揚感が欲しかった。苦しんで書いている先にあるこの絶頂感。やっぱモノ作り中毒だね。

 
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投稿者: : 2012年5月9日 投稿先 進行

 

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本日、オペラ収録日でした。

本日、久しぶりのオペラ収録日。歌ってくれているアッコさんの画像も今回はyoutubeに掲載します。曲名は「オンブラマイフ」で、テノール版の「オンブラマイフ」は、アンサーソングみたいな扱いになっています。先月のイントゥルテーナも彼女の歌唱です。アッコさんは、とても小柄で、面白い人物です。目の前で、音楽が完成していくのは、本当にスリリングで面白いです。映画や小説よりも抽象性を強く持つ音楽は、一瞬でより高みへと昇天します。リリスの産んだ素晴らしい宝です。

さて、現在、少しずつ人と会っています。制作をしたいとか、メイクをしたいとか、メッセージが来るようになっています。でも、まだ大きな流れになっていません。初心者の方が多く、メインパワーには力不足です。初心者でも、もちろん大歓迎ですが、やはり指示待ちになってしまうと現場が止まります。。

ひとつだけ、ビッグニュースは、音楽担当が決まりそうです。6月に海外から帰国されるのを待って、打合せしたいと思っています。素晴らしい音楽を作られる方です。一緒にひとつの作品を作ることになると思うと、とても嬉しいです。モノを作る人同士が力を合わせると、個々の領域を大きく飛び越えることが出来ると思います。なんとなく、それがイメージできるので、楽しみで仕方がありません。

資金繰りとスケジュールも決めていかねばと思いますが、プロデューサーを担当される方を探しています。自薦他薦は問いませんので、ご連絡下さい。脚本請求フォームから、メッセージを送ってくださいませ。すぐに脚本を送ります。

 
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投稿者: : 2012年5月7日 投稿先 音楽

 

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