いくつかの考察をメモしておきます。皆さんの理解のお役に立てれば。
1 冒頭のいつもの文字が宇宙空間を流れない理由。
この話は、記録の残っていない話だからです。スターウォーズはそもそも昔話なのです。今回は、記録にも歴史に残っていない無名のレジスタンスの話ですよ。ということです。
2 アジア人の登場させる意味。
中国では、スターウォーズ興行成績が悪いです。それはスターウォーズ4が当時劇場公開されていないからです。その為に、今回のスピンオフ企画が立ち上がっています。
3 黒いトルーパー。
ダースベイダー黒とストームトルーパー白の対比を逆転させています。司令官白とトルーパー黒。司令官衣装はナチス式でした。
4 ジンの生い立ちがレイに似ている。
レイはフォース使いで歴史に名を残します。今回は、ただの人間で、歴史にも名前を残しません。その対比設定の為です。
5 ソウ・ゲレラ役立たず。
反乱軍はまだ組織化されていません。それを説明したかったのでしょうが、全くもってカットされるべきエピソードとキャラでした。ソウのような暗躍する反乱軍は、ジンがすべきことで、信念のあるキャラとしてジンを描くべきでした。エピソード5でも、帝国軍に寝返る国あったように戦争は混乱するのです。そしてその混乱をまとめるのが、モン・モスマのような政治家で、エピソード6では幅を利かせてましたね。モンがのし上がっていくのが伏線であるのです。
6 デススターは巨大なライトセーバーだった。
ライトセーバーの原料はクリスタルで青白い光を放つ。それがジェダイの色。シスのライトセーバーは人工クリスタルなので赤い色。今回は、天然のクリスタル鉱山まで出てきました。クリスタルをデススターに使っているのは驚きの設定でした。気持ち的には、デススターのクリスタルも赤い色が合っている様に思います。細かい設定ではクリスタルの種類は違うようですが、クリスタルはクリスタルです。
7 キャシアンが博士を射たないのは心理展開上で理解出来るが、何故、もっと射撃するべき司令官を射たない?
彼は、それが司令官と分からなかったのです。司令官だと分かれば、すぐに射つのですが、スコープからでは、偉そうな白い服のおっさんとしか理解出来ませんでした。観客には、それが司令官だと分かるので、おいおい早く射てよと思わせます。そのズレが、このシーンの脚本のツメの甘さです。登場人物の行動と観客の心理を同一にしておかないと。客観的視点はこのSWには不要です。緻密な知能戦ではないのです。(むしろ低能です。)
8 チアルートを強くするべきではなかった。
盲目の男が、戦場で弾に当たる事無く歩いていくというシーンを描きたいのは分かりますが、ジェダイやフォースを宗教のように信じる僧侶を強い棒術使いにもしちゃった事で、あの僧侶はジェダイ?信じればフォースも会得出来るの?みたいになってしまっています。戦術のみに強い頭脳派の僧侶にしとけば、ジェダイなのかしらという混乱は無かったのです。「フォース?魔法か?と言う棒術使いの強い男が、弾に当たらず歩いたフォースを盲信する友を目の当たりにして、少しはフォースを信じる様になったイイ話。」という設定と展開にしておけば良かったのです。盲目設定もなしで、ただ単に、フォースを盲信しているので、眼を閉じて歩いていったという展開が最適です。おい眼を開けろよ!バカ!ん?なんで?あれ弾に当たらねーじゃん!!という感じかな。ここでも脚本の単純化をして、キャラの役割分担を詰めておけば良かったのですが、残念です。
9 脱出する気まんまん作戦がいつの間に変わったの?
パイロットを宇宙船に残して脱出はお前に掛かってると言いつつ、最後は海岸線の見晴らしの良い所で死亡する2人。あんたらパイロットやらみんなが死んだのいつ知ったの?脚本変更して撮り直したのは分かるけど、整合性もどこかへ。ソウの時にデススターの破壊力出しちゃってるから、このシーンはもう観たよ感。ソウごと削除して、ここで初めてデススター破壊力をみせるべきよね。残念です。